高齢者増加のスピード

高齢者増加のスピード

日本では、急速に高齢化が進んでいますが、急速と言われてもピンとこないかもしれませんので、もう少し具体的な数字を示してみましょう。

65歳以上を高齢者と定義し、65歳以上人口の全人口に占める割合(高齢化率といいます)が15%以上になると高齢化社会といわれます。高齢化率が8%から15%になるのに要した時間を調べると、フランスは115年、スウェーデンは85年、イギリスは47年という数字に対して、日本はなんと24年という短時間なのです。このスピードは、携帯電話の原型が世の中に登場して1人が1つの携帯電話を持つまでの時間とほぼ同じです。高齢化率は2007年には22%になりました。そして、まだまだ高くなり、2020年には25%以上になると推測されています。

高齢化率が高くなると、当然、高齢者の救急受診も増加します。私の勤務する施設でも15年前は救急受診者のうち高齢者は10%であったのに、現在では25%に増加し、救急入院患者の54%は高齢者となっています。また、関東地方のある地方都市における調査では、80歳以上の救急車搬送は年間約2700件あり、この数字は80歳以上人口の20.5%に相当するという報告があります。

つまり、この15年間で救急外来受診の半数以上は高齢者となり、80歳以上高齢者の5人に1人は年に1回以上救急搬送されるという時代になったのです。

現在の救急医療現場は、日本の医療において指導的立場の方(教授、院長、部長、師長などの役職の方)が医療の現場で仕事を始めた頃とは明らかに異なる環境であるといえます。高齢者救急は医療従事者にとって避けることができない分野となりました。

 

 

引用文献参考文献
著書 JJNスペシャル NO.88 医学書院 岩田充永
急変予防&対応ガイドマップ 高齢者救急

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