要介護状態になりやすい脳血管疾患(脳卒中)について

後遺症が残ることの多い脳血管疾患(脳卒中)

脳血管疾患(脳卒中)の原因

脳血管疾患(脳卒中)は患者数が多く(図3)、命にかかわることの多い病気です。また一命を取り留めた場合でも半身の麻痺や言語障害などの後遺症が残ることが少なくありません。寝たきりにつながることも多く、要介護の最大の原因となっています。
脳卒中の原因には、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が基礎疾患としてある場合が多く、喫煙や多量飲酒などの生活習慣などが深く関わっています。

図3 男女別・年齢別 全国脳卒中患者数

脳血管疾患(脳卒中)の3つのタイプ

脳血管疾患(脳卒中)は、脳の血管に血栓(血液の塊)が詰まる「脳梗塞」、脳の細い血管が破れて脳の中に出血する「脳出血」、脳の表面を走る動脈にできたコブ(脳動脈瘤)が破れて脳と脳を包んでいるクモ膜のすき間に出血する「クモ膜下出血」の3つのタイプに大別されます。
脳血管疾患(脳卒中)のうち最も多いのは脳梗塞で、脳卒中の7割以上を占めています。

脳梗塞の二大リスクと予防

脳梗塞の主な原因として注意したいのが、「心房細動」と「頸動脈狭窄」です。心臓が不規則に拍動する心房細動は高齢者に多い不整脈の一種で、日本では高齢化に伴って患者数が増えています。頸動脈狭窄は、首の左右にある頸動脈の動脈硬化が進行して起こるものです。これらによって、心臓や首で血栓がつくられ、脳の血管まで流れてきて詰まると、脳梗塞を引き起こします。
心房細動の有無は心電図検査でわかるため、特に高齢者は受けておくとよいでしょう。また頸動脈狭窄は、特に高血圧、高脂血症、糖尿病を持っている人の危険性が高くなります。「頸動脈超音波(エコー)検査」で分かるので気になる人は医師に相談しましょう。

脳梗塞の前兆や疑わしい症状は?

脳梗塞は対処が遅れると死に至る場合や、重い後遺症を残す危険性が高まります。前兆や疑わしい症状を見逃さず、一刻も早く専門病院で適切な治療を受けることが重要です。次の症状が現れた場合は、迷わず直ちに救急車を呼びましょう。

脳梗塞の症状

●半身の麻痺(体の左右どちらかの腕や手が震える・しびれるなど)
●ろれつが回らない、言葉が出ない、うまく話せない
●立てない、歩けない、めまいがする、フラフラする
●視野の半分が欠ける、ものが二重に見える

脳梗塞の治療

脳梗塞では血流が途絶えた部位の脳や神経細胞が壊死するため、すみやかに血栓を取り除き、血流を再開させることが重要です。そのために「t-PA」という血栓を溶かす薬の点滴や、「カテーテル」という管で血栓を直接除去するなどの治療法が行われます。
脳梗塞の症状が現れてから、t-PAは4時間半以内に投与を開始、カテーテル治療は8時間以内に開始する必要があり、治療開始が早いほど後遺症が残る可能性を抑えられます。

脳梗塞の後遺症とリハビリ

脳梗塞による半身の麻痺や言語障害などの後遺症が残った場合は、リハビリに取り組み、機能回復を図ります。リハビリ専門の医療機関以外にも、介護施設を活用したリハビリも多く行われています。
脳梗塞は再発率が高い病気です。再発防止には、医師の指示のもと血栓をできにくくする薬(抗血小板薬や抗凝固薬など)の服用を続けることや、生活習慣を見直すことが大切です。

→ 介護保険制度ー要介護認定の判定や区分について

→「要介護状態」とは要介護状態にあるかどうかは、どのように判断されるのか。

→ 要介護になるさまざまな原因(要介護状態になりやすい病気や症状)

→ 要介護状態になりやすい心疾患(心臓病)について

→ 要介護状態になりやすい糖尿病について

→ 要介護になりやすい骨折について

→ 要介護になりやすいロコモティブシンドロームについて

引用文献

ベネッセスタイルケア

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